3月3日★港区講演会の報告&旅する★高輪散歩

島津斉彬、フェリーチェ・ベアト、巖谷國士……写真でたどる港区の風景!

江戸時代から現代まで、港区高輪の風景はどんな風に変わったのか?

講演のあとにも高輪から品川へと坂を下り、すてきな時間飛行を体験してきました!

そんなすてきな体験をokjが報告してくれます!

 

港区の歴史と自然講演、今回は建築というテーマも加わって、ますますエキサイティングかつ「見る」ことのよろこびにふるえました~!

この土地の幕末期の写真、明治大正の写真、明治学院大学と東京都庭園美術館の時代を追った写真、★先生が最近高輪・白金旅行をして撮った写真、を見せてくださりながらの講演です。

 

写真史の専門家である神保さん厳選の貴重な写真を、高輪で生まれそだち、旅行家で写真家でもある★先生が読みといていくさまは圧巻!またまた地元の方々が感動でうんうんうなってらっしゃいました。

 

幕末期の写真は、日本人が日本人を撮った最初の銀板写真である島津斉彬像にはじまり、フェリーチェ・ベアートによる薩摩屋敷の写真や、愛宕山から見た江戸のパノラマ、バロック的な増上寺など。薩摩屋敷に写っているのは柘榴坂や高山稲荷かもしれず、背後にしげるうっそうたる森のありさまがすばらしいのです!

 

明治・大正期の写真の、品川停車場や芝浦製作所のある線路のよさ、開東閣や新橋停車場の建築のすばらしさといったら!雪のつもる溜池橋の美しさ、橋は人の集まるハレの舞台だと★先生は語ります。

モボやモガの行きかう桜田通りから見た明学、ファッションもクラシックカーもかっこよく、記念館はまるでヘンゼルとグレーテルのお菓子の家のようです。旧朝香宮邸へつづく弓なりの道にはわくわくしてしまいます。これはヴィッラ(別荘建築)なのですね!

 

そして★先生の写真、これは本当にすごいです!不思議な建築、窓、先生の視点で切りとられた空のラインのリズム、生命をおびてしまう庭園美術館の彫刻、承教寺の怪物狛犬、外国の中庭にしか見えない医科学研究所、人間のような木……などなど、かずかずの魅惑が出現しているのです!

 

この時間空間の写真旅の興奮さめやらぬまま、高輪南町旅行へ出発しました。
高輪台の駅から不思議な家々や階段があらわれる七曲りの道をすすみカトリック教会へ、地下のクリプトや殉教資料室へも行き、教会を出て物流博物館を通ると、★先生の生家跡が!小波先生の碑がたっています!ここに来たかったのだよ~と、一同感動!湯屋のような邸宅などますます不思議な家がたつ道を行き、アイスランド大使館へも。
そして下っていったのは海への眺望ひらける急な階段、いまは巨大ビル群が見えますが港町そのものの感覚です。最高の階段だー!ギャラリーのような謎の窓あり、マンションなのに大名屋敷跡の塀や石灯籠ありの坂道をさらに下ると、古い西洋館が!別世界のようで、思わず息をのみました。

つばめグリルでしっかりたっぷり食べつくし、高山稲荷を訪れる、最初のベアートの写真へ帰ってきたかのよう……そして品川停車場へ。この地形、いまも同じだ!
土地と地形と建築と写真と時代を行きかうような、すごい旅でした!
★先生のつくる旅とは、こういう魔法のようなものなのかと、驚き驚き……!
本当にありがとうございました!